
正社員の夫と 専業主婦の妻と 子供
という経済成長期に広まった家族モデルが歴史的役割を終えようとしています。
20年後の老後生活を豊かにするための心構えを6回に渡ってお届けします。
Chapter 6
結局、自分のことは自分でやらなければならない。
おおざっぱに計算してみましょう。国民年金の話です。
私たちが生涯に支払う国民年金保険料の総額は、13,000円×12ヶ月×40年=638万4千円です。
それに対してもらえる金額は、仮に80歳まで生きたとすると、80万4200円×15年=1206万3000円です。638万円しか払わないのに1200万円ももらえるのです。
では、これが民間の生命保険会社の個人年金だとどうなるか。
20歳で加入、60歳で保険料の払込が終了、65歳から支給開始、年金額80万円の終身年金という、国民年金とほぼ同じ条件の個人年金に加入するとなると、支払う保険料はなんと月額3万円以上にもなる。
しかも国民年金には「死亡特約」も「傷害特約」も付いています。
国民年金には、なぜこのようなことが可能なのか。答えは簡単です。
それは誰かがムリをしているからです。誰がムリをしているのか。国です。
現在、国民年金の3分の1を国が補助しています。国がムリをしているということは、国民がムリをしているということです。
そもそも「国」は1円の金も生み出しません。すべては国民の支払った税金なのです。
その税金にムリをさせているということなのです。
何を言いたいのかというと、世の中には「おいしい」話はないということです。
一見すると638万円払って1206万円ももらえる国民年金は「おいしい」ような気がしますが、なんのことはない、表面上は638万円しか払っていないのに、それ以外に税金で3分の1を補填しているのです。世の中に638万円が1206万円に増える
貯蓄商品などありません。 結局は自分の腹を痛めているのです。
厚生年金だって同じことです。たしかに保険料の約半分を会社が補助してくれます。
では、そのお金を出しているのは誰か。繰り返しになりますが、「会社」という存在は1円もお金を生み出しません。お金を生み出すのは社員なのです。
つまり、国民年金にせよ厚生年金にせよ、自分たちが支払った保険料(会社負担や国庫負担など、水面下に隠れている部分も含む)以上の見返りなど、これまでもこれからもありません。あるわけのないことを期待してはいけないのです。
では、どうすればいいのか。自分の人生は自分で守るしかないということです。
漠然とは分かっていたかもしれませんが、実際に数字を前にしてみると、現実のこととしてよりリアルに感じることができるのではないでしょうか。
対岸の火事でもなければ、遠い未来の話でもありません。
わずか20年後の自分のことなのです。
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