
正社員の夫と 専業主婦の妻と 子供
という経済成長期に広まった家族モデルが歴史的役割を終えようとしています。
20年後の老後生活を豊かにするための心構えを6回に渡ってお届けします。
Chapter 3
年功序列と終身雇用の崩壊。
まず、日本の企業が将来も含め、ピンチを迎えているということ、それは再認識しておく必要があります。原因がどこにあるのかは、ここでは細かな分析はしません。
企業が困るということは、そこに働いているわれわれサラリ−マンも確実に困るということです。年功序列と終身雇用というぬるま湯にどっぷりと浸かり、結婚して家を買い、退職金をもらって、年金で悠悠自適という「夢」はどこへいってしまうのでしょう。
企業がピンチであることに、ようやく企業自身が気づいてしまったのです。
そこで、こりゃあ何とかしなければならないということになったのです。
何とかしなければならないと考えた企業が打ち出した最善策が「人件費の削減」です。
冷静に考えればこの結論は正解だと思います。
そのひとつの手段が、終身雇用制度からの脱却。会社は家であり、社長が父親、社員は家族。社長を中心に一家が一丸となって、家の発展のために全力を尽くす。
会社にとって社員は家族なのだから、ちょっと景気が悪くなったくらいでリストラするなどということはあり得ない。そう考えられて、現実にそうされてきました。
ところが今後5年以内に終身雇用制を廃止する方向で検討しているという企業が、何と50%もあるのです。
終身雇用制度と対になっているのが、年功序列の賃金体系。これに代わるものとして、能力給や年棒制が導入され始めています。要するに能力や業績に合わせて賃金を支払おうというわけです。
当然のことながら、給料が増える人がいれば、逆に減る人もいなければ人件費の削減にはなりません。
結果的には、一部の人間の賃金が飛躍的に増える一方で、多くの人間の賃金が減少することになるのです。いわゆる「勝ち組み」と「負け組み」の格差が広がるのです。
賃金が減るだけですめば、まだ良いほうかもしれません。
とにかく会社にとって最も確実で効果的な人件費の削減方法は、人員の削減なのです。
現在の法律では、むやみやたらな解雇はできないことになっていますが、それでも出向や転籍などを利用した姑息なリストラは横行しているわけで、これは今後も変わらないでしょう。
「あなたは、自分の力で家族を養えますか?」
いずれにしても企業が「社員の一生」の面倒を見ようという時代は、すでに幕を閉じようとしています。企業が求めるこれからの社員像は、
@ 全社員が自己責任の要である「自営業者の感覚」を持って稼ぐ意識と能力を持たせる。
A 一人ひとりの社員の利益の総和が会社の利益につながるという意識。
B 男も女も、正社員もパ−トも、関係なく全員が良き知恵を出し合い、成果を上げる人、貢献した人は給与が増える。
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