
正社員の夫と 専業主婦の妻と 子供
という経済成長期に広まった家族モデルが歴史的役割を終えようとしています。
20年後の老後生活を豊かにするための心構えを6回に渡ってお届けします。
Chapter 1
公的年金制度は、穴のあいたバケツで水を汲むようなもの。
65歳以上の世帯の、なんと60%が公的年金だけで生活しています。
ところが、そんな大切な年金がここにきて大ピンチを迎えていることは、みなさんもよくご存知の通りです。
予測以上に急速に進んだ少子高齢化や、運用が予定通りにいかないことなどにより、年金財政はもう待ったなしというところまで圧迫されています。
年金とは、働いて収入のあるうちに保険料を支払い、収入がなくなったらお金をもらうというシステムです。
みなさんが支払っている保険料が、将来自分たちが受け取るための「積み立て」であれば、少子高齢化などなんの関係もありません。
年金を受け取りたい人は頑張って積み立てればいいし、保険料を支払うのがいやな人は、将来年金が受け取れなくなることを覚悟すればいいだけのことです。
ところが現実はそうではなく、現役世代(いま働いて保険料を納めている人)が納めた保険料は、いま現在の受給者(高齢者)の年金に使われているのです。
これを「世代間の相互扶助」と言います。
もちろん、現在の高齢者を支えている現役世代(みなさんのこと)が高齢者になったときには、次の現役世代(みなさんの子供たち)がみなさんを支えてくれるわけです。
ここで問題になるのが、支えられる側と支える側の人数のバランスなのです。
当然、支える側の人口が多ければ多いほど、ひとり当たりの負担は少なくてすみます。
逆に、支える側の人口が少なくなり、もらう側の人口が増えたらどうなるか。
結果は言うまでもないでしょう。
穴のあいたバケツで水を汲んでいるのが現役世代で、穴から漏れた水が高齢者に支給される年金というわけです。漏れるよりも速いスピ−ドで水を汲まなければ、制度は破綻してしまうでしょう。
現在、現役世代2,6人で年金受給者1人を支えています。ここに少子高齢化が影響を与えることになるのです。寿命が延びたことと、女性が子どもを産まなくなったことが原因です。その結果どうなるか。
2025年には1,8人で1人を支えなければならなくなります。
さらに2050年には1,5人で1人というデ−タもあるほどです。
仮に2025年に現在と同じレベルの年金を支給するためには、現役世代に現在の2倍近くの保険料の負担を強いなければなりません。その2025年に年金の支給が始まる世代というのが、昭和36年4月2日以降に生まれた人たちなのです。
もらえる年金額が半分になってしまうことを我慢するか、それとも子供たちの世代に2倍の負担を強いるのか、私たちは今、その選択を迫られているわけです。
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