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大家さんのひとりごと



ヒントになれば
2008年1月22日

『 50を過ぎて、やっと腑に落ちた話し 』



小林正観さんの講演会で聞いた、話しです。

海の中にたくさんの魚が棲んでいます。その魚のうちの一匹が
いつも防波堤のあたりを泳いでいました。

防波堤にはいつも人がいていつも歌を歌っています。
「海は広いな大きいな 月は昇るし 日は沈む」

「海? 海ってどんなものだろう」 その魚はいつも考えていました。

「この防波堤の上にいる他の生き物が海というものを知っているらしい」
と考え始めます。

そして何百回と 「海」 という言葉を聞いているうち、
どうしても海が見たくなってしまいました。


「防波堤の人達にかかわれば、海が見せてもらえるかも」
そう考えた魚は自分を近寄らせてくれるシステム、
人間の言葉で言えば糸と針、その周りを徘徊するようになりました。

どうしても海が見たい! と強く思ったその瞬間、
釣り上げられてしまいました。

自分の体がだんだん引っ張り上げられて、海の外に出た途端、
呼吸ができず非常に苦しい状態になりました。

2mほど海から離れて下を見下ろしたとき、
その魚は初めて海というものを見て、そして知りました。

ああ、これが海か。こんな広く大きく青く澄んで、
海の上に白い雲が浮かび、青空が広がり、果てしなく遠くまで。
わああ〜これが 「海はひろいな大きいな」 の海なのか。

と自分が認識した瞬間から、この魚は大変な思いを味わうことになります。

釣り上げられた状態を 「災難」 病気・事故・トラブル、そして
今まで自分が棲んでいた海を 「幸せ」  と考えれば・・・・

自分が幸せという名の海から外に釣り上げられて、
初めて幸せというものが見える。
実は幸せに生きているにも関わらず、私たちは
幸せであることが認識できないだけ、なのかも知れません。


つまり何もない普通の生活が最も幸せなのであり、
幸せという名の現象を求めている間は、
幸せを感じ取ることはできないのです。

幸せの本質は何もない普通の日々が淡々と過ぎていくこと。
普通の何もない日々が最高の幸せであると感じること。
そこにしか幸せは存在しないのです。

けっして新しい話などではありません。

50を過ぎてやっと腑に落ちた気がします。
過去に何回となく親を始め、
多くの人生経験豊富な方々から聞いてきた話しです。

失くさないと気付かない、困らないと有難さが分らない、
気力が無くなって初めて、むかし元気だったことに気付いて、
死ぬ頃になって、生きていたことに気付く、

そんな笑い話にならないよう、
今年1年 感謝の気持ちで日々努力していきたいと思います。

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