
2007年11月15日
「 持ち家志向の矛盾 ( 後編 ) 」
前回の続きで、
高度成長期には地価の値上がりが、すべてのリスクを吸収していたわけで、
これからの住宅価格には、株価並みのリスクがあることを覚悟すべきです。
投資の基本は分散です。 基本的セオリ−です。
取りうるリスクに合わせて、株や債券、海外投資などを組み合わせて、
何かが下がっても、別の資産がカバ−するように運用しなくてはいけません。
いまや家を買うということは、単一銘柄の株に資産の大半を投じるようなものです。
しかもロ−ンで買うということは、
借金をして株を買う 「 信用取引 」 を、超長期にわたって続けるようなものです。
決められた給料しか当てに出来ない、かつ転勤の多いサラリ−マンの場合など、
場所と借金に縛られて、
分不相応なリスクを背負い続けることになると覚悟すべきです。
買ってしまった人は、多少の資金ができても株など買ったりせず、
まとまったお金でまず、ロ−ンを少しでも返すべきです。
家のリスクは価格下落だけでなく、地震で壊れるかもしれないし、
地盤が悪くて傾くかもしれません。
また、隣にとんでもない人が引っ越してくるかもしれないのです。
歳をとるにつれ、階段の上り下りや庭の手入れは大変になります。
車が運転できなくなれば、買い物や通院も不便になるし、
子どもが独立したら広い家も不要になって、
こじんまりと、駅の近くに住むほうが便利になるかもしれません。
日本人は豊かさボケになってしまって、
いまだに昔の成長神話にとらわれていることに早く気付いて、
その時々の生活の変化に合わせて住み替える、
そういう柔軟な発想を持つべきです。
つまり人生のそれぞれの段階で、
仕事に便利な場所、子育てに便利な場所、介護を受けやすい場所、
などなど場所と借金に縛られずに、
生涯を賃貸で通すというのも選択肢となるでしょう。
日本に根強く残る 「 新築 」 「 持ち家志向 」 にこだわる必要がありますか。
たとえば今、終身雇用はどうですか? 年金問題はどうですか?
家を買うことのリスクを、
時代の流れが許してはくれないことを肝に銘じて、
慎重に決断されることを望みます。
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