
2007年11月6日
「 持ち家志向の矛盾 ( 前編 ) 」
信託銀行で支店長をしている、学生時代の同級生から聞いた話です。
日本の高度成長期に家を買った人は、その後の地価の値上がりで、
結果として投資に見合う価格で買うことができました。
しかし高度成長が終わった後は、
少々無理と思えるようなロ−ンを組ませてでも、
マイホ−ムを持たせることが、国の政策として行われてきました。
そのため、
投資に見合わない価格まで、
住宅価格が値上がりしてしまうことになりました。
いまロ−ンで家を買うことは、かなり損な投資と言わざるを得ません。
新築の家の値段には、いろんな業者の利益が乗っているので、
買ってすぐ転売しても3割は下がります。
4千万の家なら、買った瞬間に1千万は損をします。
さらにロ−ンを組んで払う金利には、銀行のもうけが上乗せされているので、
たとえば全額をロ−ンで買うと、銀行のために2割ほど利子を払うことになります。
4千万円の家だと8百万円、
先の1千万と合計して2千万近く余分に負担していることになります。
おまけに、ざっと20年余りで建物の価値はゼロになります。
固定資産税もかかるし、今後は人口も減るので、
中長期的に見て不動産価格は下がる公算がきわめて大きいです。
都心にはマンションが大変な勢いで建っていますから、
近い将来、必ず供給過剰から値崩れを起こすことは間違いありません。
信託銀行の友人は、
こうした不動産のリスクを覚悟の上で、家を買うかどうかの判断基準として、
その家(マンションも含む)を人に貸して得られる年間家賃が、
買った価格の8%以上になるかどうかだと忠告してくれました。
家賃が月額20万円稼げる物件だとしたら、価格は3千万円までです。
月20万円稼げるかどうかは、
近隣の賃貸の仲介業者さんへ行けば、大体の見当はつくそうです。
もう一度言います。
土地神話が終わってしまった以上、建物にどれだけの市場価値があるか、
それこそが資産価値を計る物差しです。
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