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大家さんのひとりごと




2004年10月15日

衆情に感謝

 
私にとってこの10月は、
 なんと素敵な1か月だったことでしょうか。

 50日に1度のサイクルで発行している
 ウチの塾ニュースレターのレイアウトを、
 今回から思いきって一新したのです。
 
 今まではA4サイズで横書きの形式だったのですが、
 それを縦書きにするだけで、
 もっと自由なレイアウトが可能になりました。
 
 塾のニュースレターですから、
 対象は塾生とその親御さんであることは
 今更申し上げるまでもないのですが、
 「21世紀の教育を考える塾の会」(名古屋本拠地・220塾加盟)
 の中の何軒かの塾さんにもご提供しています。

 私もこの会に所属していて、
 セミナー出席はもちろんのこと、
 ニュースレターの交換会を私自身が担当し、
 ときにはアドバイスもさせて頂いています。
 もっとも、アドバイスを頂くことの方が多いのですが。

 今年の6月に、会の主宰が開くセミナーに出席したときのことです。
 主宰からは、前々から言ってきた内容だから、
 わざわざ開催地の京都まで来てくれなくてもいいよと
 言って頂いたのですが、
 人の話は納得するまでは何度でも聞くというのが
 私のモットーなので、
 それに大阪から京都までなら、
 大好きなクルマ移動でなら
 たやすい距離だということもあり、
 出席したのです。

 すると、思いもしない大きな出会いが待っていました。
 セミナー終了後のことです。
 「こちらは『ニュースレターの鉄人』で平川さんです。」
 そう言って主宰が私を紹介してくださった相手の方は、
 なんと、塾教材を出版する会社の社長さんでした。
 いわば、書籍を作成し、編集・出版するプロと
 引き会わせてくださったわけです。

 この日をご縁に、
 私のニュースレターをご提供したことから
 おつき合いが始まりました。
 
 そして、今回のレイアウト一新をきっかけに、
 プロの視点からのシビアで的確、
 それでいて大変温かいご指導を賜ったのです。

 「塾長」、つまり「長(おさ)」と言われ、
 周囲からもそのように見られ、
 おまけに「先生」という肩書きで呼ばれ続けて17年。
 何を言っても、何をしても、「さすがは先生ですね。」
 「先生、これ、いいですね。」としか
 答を返してもらえなくなっていた私に、
 本音を言ってくださる方が現れたわけです。
 
 「長(ちょう)」と名のつく地位に着いたそのときから、
 周囲が遠慮をして遠巻きに見るようになり、
 本音で言って気づきを与えてくれる人が少なくなる。
 これは「長(おさ)」としての宿命なのかもしれませんが、
 それにしても、大変寂しいことです。

 注意や指導をしてもらえるときは、
 その指導に対して、
 耳の痛い窮屈な思いをとかく抱き、
 気づきを与えてくださる人がいるという幸せを、
 ともすれば感じない傲慢なときさえもあるのです。

 さて、「今月は、なんと素敵な1か月だったことでしょうか。」と
 冒頭を飾った理由は、
 わたしに気づきを心から与えてくださる方が
 一度に3人も現れたからです。
 
 もちろん、出版社の社長さんもこの中のおひとりですが、
 お一人でもありがたいというこのご時世に、
 社長にご指導いただいた日を前後するように、
 立て続けにメールを頂戴したのです。

 2年前、あまりに大変なことが多く起こりすぎて、
 私はすっかり打ちひしがれていました。
 
 塾経営を辞めてしまおうとも思っていました。
 でも、辞めなくてよかったのですね。

 今月の特筆すべき出会いもまた、
 セミナーに行く、
 当方のニュースレターをご提供する、
 という行動から始まったものです。

 「講演内容はいつもと同じですよ。」
 という主宰の言葉で、
 京都に行くことをやめていたなら、
 おそらくこの出会いはなかったでしょうから。

 文章を書くことの難しさが、
 最近になって少しだけわかってきました。
 それと同時に、
 この先もどのようにして書いていこうかと
 悩み始めていたのです。

 山道をひとしきり登りつめて、
 やっと小高い小さな峠にたどり着きました。
 すると、どうでしょう。
 苦しい登り道にいたときには考えも及ばない涼風が
 峠では吹いていました。
 私は今、この小さな峠道の傍(かた)わらの
 ちょっとした岩の上に腰をかけ、
 涼風を楽しみながら、
 眼下の広がりを俯瞰(ふかん)しています。

 今月私が出会った人々が、
 私をここまで連れてきてくださったおかげです。
 衆情に感謝。
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